こんにちは!
ガンバリオンの広報です。
株式会社ガンバリオンの設立25周年を記念して開いた、代表取締役と取締役の3名による座談会。
前編「ガンバリオンのこれまで」では、設立からの25年間を振り返りながら、ガンバリオンのこれまでを語っていきました。
後編では「ガンバリオンのこれから」と題し、会社の雰囲気や開発現場のリアル、そして未来に向けた展望をテーマにより深く話をしていきます。さらに、就職活動中の学生に向けたメッセージや、ユーザーの皆さまへの想いもお届けします✉
これからのガンバリオンがどんな未来を描いていくのか、3人の言葉からそのヒントを探っていきます👀
■山倉 千賀子(写真中央)
株式会社ガンバリオン 代表取締役社長
1999年にガンバリオンを設立。ガンバリオン開発タイトルのプロデュースを設立当時から手掛ける。
代表作は人気テレビアニメ「ワンピース」のゲームをはじめ、大人向けから家族で遊べるものまで多様に渡る。■吉田 秀治(写真左)
株式会社ガンバリオン 取締役/開発担当役員
ガンバリオン設立メンバーの一人。開発担当役員として数々のガンバリオン開発タイトルのディレクターを務める。最新開発タイトル『ドラゴンボール ゲキシン スクアドラ』ディレクター。■石井 泰寛(写真右)
株式会社ガンバリオン 取締役/テクニカルディレクター
2001年にプログラマー職として入社。内製エンジンやツールなどを開発するテクニカルチームを立ち上げ、ガンバリオンの開発環境の整備に従事。
現在のガンバリオンや普段の業務について
ーガンバリオンの会社の雰囲気を教えて下さい。
石井:会社の雰囲気でよく言われるのは「真面目」「きちんとしている」ですね。業界全体が少し砕けたイメージを持たれがちなので、そう言っていただけるのは嬉しいです。
吉田:一緒にプロジェクトを進める会社さんからも「スタッフの皆さん、真面目で優しいですね」と言われることが多いです。
山倉:私も「真面目」「優しい」「きちんとしてる」という言葉は外部の方からよく聞きます。
吉田:これは社長が設立当初から「『ゲームさえ作れればいい』というクリエイターにはなってほしくない」と言い続けてきたのが大きいと思います。ガンバリオンという会社に「社会人としての立ち居振る舞い」を大切にする文化が根付いていますね。
山倉:以前、新人スタッフが「学校の先生に“ガンバリオンは性格のいい子しか入れない”と言われたので、入社できて嬉しいです」と話してくれたことがあって(笑)。自分たちでは気づけないところだったので、外部の方からそう見られていると知った時は嬉しかったですね。ただ、採用の面で言うと大前提にあるのは技術力があることは忘れないでほしいです。
ースタッフと接する上で普段から気を付けていること
山倉:失敗した時に不安を感じてほしくないので、どんな報告でも感情を出さず、フラットに受け止めるようにしています。私はスタッフ全員に日々の業務の中で挑戦をして欲しいと思っています。挑戦の中で起こる失敗は前向きなものなので、安心して共有できる環境を作りたいと思っています。
吉田:スタッフが持っている技術の可能性をこちらで妥協せずに「できる」と信じて接すること。そして、全スタッフに「ありがとう」と「ごめんなさい」を自然に言えるような関係性を大切にしています。
山倉:私から見て吉田さんは、技術的にも人間的にも「こうなってほしい」という期待をスタッフにはっきり伝えている印象がありますね。
石井:スタッフが自分の意見を発言しやすい雰囲気づくりを意識しています。心理的安全性という言葉もありますが、技術面でも人間関係でも、困ったことがあればすぐ相談できる環境を整えていきたいです。
ーゲーム開発の中で意識していること
山倉:プロデューサーとしては、タイトルの中で「ここがすごい」と言えるポイントを必ず1つ作ることを意識しています。お客様が最初に目にした時に印象に残る部分を核として企画を練っています。
吉田:ディレクターとしては、ゲームの操作感や気持ちよさを常に意識しています。その上で最近は「いろんな遊び方を許容できる遊びの場を提供したい」という考えが強くなってきました。
山倉:吉田さんは、プロジェクトを通じてガンバリオンの技術力を底上げすることや、「ユーザーが何通りもの楽しみ方ができるゲームを作ること」を常に意識していると感じます。
石井:タイトルごとに新しい技術を取り入れることを意識しています。開発環境やツールも含め、常に改善し続けることで、スタッフにより良いゲーム開発環境を提供できるようにしたいと思っています。
ーそれぞれの業務での大変なところとやりがいを教えて下さい。
吉田:何年やっていても人と接することはいつも難しいですね。開発現場には年齢も経験も価値観も異なるスタッフが集まっています。そんなスタッフ同士が協力して1つのゲームをつくることは大きなやりがいでもあり、そこには必ず難しさも存在します。だからこそうまく噛み合った時の達成感は大きく、それがこの仕事のやりがいでもあります。
石井:新しいハードでゲームを開発できることは技術者としてのやりがいを強く感じる部分です。新ハードへの挑戦は社内の開発環境を整えたり、既存の仕組みを見直したりと裏側の準備も多くて大変ですが技術的な成長も大きいです。そうした努力が形になる喜びは何にも代えがたいです。
山倉:プロデューサーとしてはプロジェクトを予算内で進めることが常に課題であり、やりがいになっています。ほとんどのプロジェクトは計画通りにいかないことの方が多く、予算オーバーやスケジュールの遅れ、予期せぬトラブルなど、日々対応に追われます。でも、そうした“ピンチ”を乗り越えた時に、プロジェクトとしても会社としても大きな成長をすることが出来ます。なのでピンチを迎えた時こそ「この問題を解決できたらヒーローだ!」と思いながら取り組んでいます。そういう前向きな気持ちが、困難を乗り越える原動力になっています。
ーガンバリオンの強みは何でしょうか?
吉田:100名程度の会社規模でありながら、さまざまなジャンルのゲームを開発できる技術とスタッフが揃っていることですね。25年間で積み上げてきた技術的なノウハウも大きな強みです。その他で言うと、ガンバリオンは以前に比べてスタッフ数は増えましたが、まだまだ成長中の会社です。そういった面では新人・ベテランに関わらず「この人なら出来る・やれる」と判断すれば重要な仕事を任せますし、意見もどんどん聞きます。そこは昔から変わっていません。
山倉:今はゲームの規模が大きくなりすぎて、3Dアクションゲームを丸ごと自社で開発できる会社は少なくなっています。ガンバリオンはそれができる技術力を持っているのが強みです。そしてパブリッシャー様と近い距離で仕事ができるのもガンバリオンの強みです。企画やゲームシステム、アートの方向性など、信頼して任せていただけるからこそ、クリエイターとして0からモノづくりをできる環境がガンバリオンにはあります。

近年も規模・ジャンルを問わず様々なタイトルを開発してきました。
ー現在、注目している事はありますか?
山倉・吉田・石井:AI!(口を揃えて)
山倉:現在、会社として継続的に研究しているテーマがAIです。ゲーム開発において、AIは確実に大きな変革をもたらすと考えています。単なる流行ではなく、今後の開発スタイルそのものを変える可能性がある技術として、真剣に向き合っています。
石井:社内でも、AIをどう活用していくかは慎重に検討を進めています。ゲームの中身そのものに直接AIを使うという段階には至っていませんが、開発環境やツールの整備にはすでに取り入れ始めています。たとえば、社内ツールの一部はAIが生成したコードをベースに作られているものもありますし、エディタの補助機能などにも応用しています。
吉田:ゲームの中身に直接関わる部分ではなくても、アイデア出しや資料作成、イラストの発想など、開発を支える周辺領域でAIが活躍する場面は増えてきました。特に、アイデアの初期段階で「こういう方向性もあるかも」と気づかせてくれる存在として、AIは非常に有効だと感じています。
山倉:ただ、AIを導入することが目的になってはいけないと思っています。あくまで、開発者がより創造的な仕事に集中できるようにするための“手段”として、どう活かすかが重要です。今後、AIと人間の役割分担がより明確になっていく中で、私たちがどこに力を注ぐべきかを見極めていきたいですね。
石井:AIの進化は本当に早いので、今後も社内での検証や試行錯誤を重ねながら、最適な活用方法を模索していきたいです。開発の質を高めるためのパートナーとして、AIとどう付き合っていくかが、これからのゲームづくりにおいて大きな鍵になると感じています。
ガンバリオンの未来について
ー未来に向けてそれぞれにチャレンジしたいこと・していることはありますか?
石井:近年、ゲーム開発の長期化が進んでいて、1本のタイトルに数年単位で取り組むのが当たり前になってきました。もちろん、それによって得られるものは大きいのですが、個人的にはもっと効率よく開発して、小規模なゲームを短いスパンでたくさん作れたら嬉しいですね。
山倉:私も効率よくゲーム開発を進めていきたいという思いは同じです。ただ、石井さんが言うように「小規模なものをたくさん作る」という方向性も魅力的ですが、私はAIなどの技術を活用して作業効率を進め、その分人間がもっと創造的な部分に集中できるような開発環境を目指したいと考えています。先ほども触れたようにAIの導入によって、単なる効率化にとどまらず、開発者がより「面白さ」に向き合える時間を増やしていけたら理想ですね。
吉田:ディレクターとしては開発現場におけるコミュニケーションの質をもっと高めていきたいと考えています。ゲームづくりにおいてスタッフ間の相談や共有は欠かせませんが、共通認識のすり合わせやノウハウの伝達に時間がかかりすぎてしまうことがあります。そういった“無駄なやりとり”を減らして、スタッフがより本質的な作業に集中できるような体制を整えたいです。情報共有の仕組みやツールの改善を通じて、開発のスピードと質の両方を高めていけるようにしたいですね。
山倉:今の吉田さんの話、石井さんに向けた直接の発注ですよね(笑)
石井:しっかり受け止めて頑張りたいと思います(笑)
ー今後のガンバリオンの展望を教えて下さい。
山倉:直近の展望ですと現在、自社パブリッシングタイトルについては企画中で開発に向けて動いています。最新開発タイトル『ドラゴンボール ゲキシン スクアドラ』の運営も継続をしつつ、+αで新しいタイトルの開発も進めていく予定です。近い将来にはゲーム開発をすすめつつ、運営タイトルを2〜3本同時に展開できるような会社規模にしていきたいですね。
吉田:これからも面白いアクションゲームを作り続けたいと思っています。私たちはアクションゲームが得意ですから。
山倉:うん。やっぱりガンバリオンはアクションゲームですよね。
吉田:その上で「遊びの幅を広げる」「クオリティをさらに高める」という努力を引き続き行っていきたいです。社長からも新しいタイトルの開発が挙がりましたが、これまで長く開発してきたタイトルがあるからこそ、次の企画を考えるのはまた違った楽しさがあります。
山倉:ゲーム開発は企画を立ち上げる瞬間が一番ワクワクします。そう考えると、石井さんが言っていた「小規模タイトルを短いスパンでたくさん作る」は魅力的な考え方だと思います。
石井:大規模タイトルだとスタッフの担当業務の範囲が限られてしまい、幅広い開発経験が積みづらいということも発生するので、小規模開発はスタッフの教育の面でも有効だと感じています。
吉田:ワールドワイドな大規模タイトルも、インディーゲームのような小規模タイトルも、それぞれの開発に魅力があります。今後のガンバリオンの開発でも、バランスよく取り組んでいければと思っています。
石井:そして何よりもスタッフが楽しんでゲーム開発ができるような環境を作っていきたいですね。
採用・新人教育について
ーそれぞれが思う「一緒に働きたい人物像」について教えてください。
山倉:ガンバリオンの基本精神でもある「情熱・技術・思いやり」の3つを持っている方と一緒に仕事がしたいです。どれか一つだけではなく、バランスよく持っていることが大切だと思っています。技術があるだけではチームでの開発は難しいし、思いやりがあっても技術が伴わなければ実現できないこともある。熱意がある人は、困難な状況でも前向きに取り組めるし、周囲にも良い影響を与えてくれます。
吉田:目標に向かってがむしゃらに頑張れる人がいいですね。できない理由を考えるのではなく、「どうすればできるか」を考えられる人。そういう姿勢をもつ人とは、自然と良いチームワークが生まれますし、開発現場でも信頼して仕事を任せることができます。
石井:自発的に行動できる人、そして自分の考えをしっかり発言できる人ですね。ゲーム開発はチームで進めるものなので、受け身ではなく、自分から動ける人がいるとプロジェクト全体が活性化します。モノづくりが好きで、仲間と一緒に面白いものを作りたいという気持ちがある人なら、きっとガンバリオンに合っていると思います。
ー新人教育と評価制度について
※ガンバリオンの新人教育については過去のブログ記事や福利厚生・制度ページでご紹介しています。併せてご覧ください
山倉:まず大切にしているのは、新人が安心してプロジェクトに入っていける環境を整えることです。入社後1年間は、先輩スタッフがしっかりとサポートにつき、技術面だけでなく、仕事の進め方やチームでの関わり方なども丁寧に教えていきます。2年目からは実際のプロジェクトに本格的に参加してもらいますが、受け入れる先輩スタッフ側も「1年間研修を受けた人がチームに加わる」という前提で準備をしているので、双方にとってポジティブなスタートが切れるようになっています。
この体制自体は10年以上前からありましたが、6年前からはマイルストーンを設定し、段階的に研修を進める仕組みに進化させました。技術だけでなく、社会人としての基礎やチームで働く力も含めて、総合的に育てていくことを意識しています。
評価制度については、まず「技術ポイント」という仕組みがあります。これは会社設立から2〜3年後、まだ佐世保に拠点があった頃に導入したもので、吉田さんの提案がきっかけでした。
吉田:はい、言い出しっぺだった記憶があります(笑)。技術を持っている人は、どうしても他のスタッフからの相談や依頼が増えて、仕事量が多くなりがちです。だからこそ、その技術力を正当に評価し、給与にも反映される仕組みが必要だと考えました。
山倉:開発会社にとって、技術はまさに“力”です。その力を持っている人が正しく報われるようにしたいという思いから、この制度が生まれました。
さらに7年前には「スキルランク」という制度も導入しました。これは石井さんの提案で、技術力だけでなく、その力を周囲にどう伝播させているか、チームにどんな良い影響を与えているかを評価する仕組みです。
石井:はい。スタッフ一人ひとりのキャリアパスを明確にしたいという思いがありました。技術を持っているだけでなく、それを活かしてチーム全体を成長させられる人を、しっかり評価したいと考えたんです。
吉田:これからも技術を伸ばしたいというスタッフにとって、分かりやすく納得感のある評価制度であり続けたいですね。スペシャリストとして活躍できる道があることを、制度としてしっかり示していきたいと思っています。
皆様へのメッセージ
ーこれからガンバリオンの採用に応募しようとしている方へメッセージをお願いします。
石井:ガンバリオンは、やる気があればやりたいことを実現できる会社です。自分のアイデアを形にしたい、技術を磨きたいという気持ちがある人には、きっと楽しい環境だと思います。
吉田:「自分で何かを作りたい」「自分の力で挑戦したい」という思いがあるなら、ぜひガンバリオンに入って実現させましょう。その気持ちを実現できる環境は整っています。
山倉:ガンバリオンは自分のやりたいことに挑戦できる会社です。ゲーム開発は大変なことも多いですが、仲間と一緒に乗り越えていくことで、ものすごく大きな達成感があります。「面白いゲームを作りたい」という気持ちがある人は、ぜひガンバリオンで一緒にゲームづくりをしましょう。
ーガンバリオンのゲームをプレイされるユーザーの方へもメッセージをお願いします。
石井:これからも、面白いゲームをたくさん作っていきます。新しい技術やアイデアを取り入れながら、皆さんに「遊んでよかった」と思ってもらえる作品を届けていきたいです。ぜひ、今後のガンバリオンにも期待してください。
吉田:プレイしていただいた方が、数年後にふと「あのゲーム、楽しかったな」と思い出してくれるような、そんな記憶に残る作品を目指しています。これからも、皆さんの期待に応えられるよう努力していきます。
山倉:いつもガンバリオンのゲームを遊んでくださってありがとうございます。私たちはユーザーの皆様へ「楽しい」を届けるために日々、開発に取り組んでいます。ぜひ遊んだ感想を聞かせてください!皆さんの声が次のゲームづくりの力になります。
「永く愛されるゲーム」を届ける為に…
今回の座談会では25年の歩みを振り返りながら、今後のガンバリオンが目指す姿も見えてきました。
変化の激しいゲーム業界の中で技術・情熱、そして人を大切にしながら進化を続けるガンバリオン。
次の10年、そしてその先へ――新たな挑戦はすでに始まっています。
これからも「永く愛されるゲーム」をユーザーの皆様に届けるために、私たちは前を向いて走り続けます。
引き続き、ガンバリオンの挑戦にご期待ください!
26年度新卒採用四次募集の応募を受付中!
ガンバリオンでは26年度新卒採用四次募集の応募を受付中です。
募集職種はプランナー/アーティスト/プログラマーの3職種。
応募の締め切りは2025年9月4日です。
🔽詳細はコチラ🔽
沢山の方のご応募、お待ちしております!!